市場調査のやり方完全ガイド|目的設定から手法選び・自分で行う方法・外注の判断基準まで解説
新規事業・イノベーション
2026.9.28
「市場調査をやっておいて」と上司から指示されたものの、何から手をつければよいか分からず戸惑った経験はないでしょうか。新商品・新サービスの企画を任された担当者や、マーケティング未経験のまま調査業務を引き継いだ若手にとって、市場調査は扱う範囲が広く、どこまで手を動かせばよいのか判断しづらいテーマです。
予算が限られているなかで、外部の調査会社に依頼せず、自分自身、あるいは少人数の社内チームで進めたいと考えている方も多いのではないでしょうか。一方で、自己流で進めた結果、肝心な情報が抜け落ちてしまったり、社内での説得材料にならなかったりする不安もつきまといます。
そこで本記事では、市場調査の基礎知識から代表的な手法、目的設定から分析・活用までの具体的な手順、自分で行う方法とおすすめのツール、外注する場合の費用相場や判断基準まで、実務にそのまま着手できる形で整理して解説します。

沖岡 豊大
我々は誰もが挑戦の歩みを止めず、
失敗を糧に再チャレンジできる寛容な社会の実現を
目指して活動しています。
創業背景としては、エンジニア起業家の養成スクールで得た気づきがきっかけでした。自身のWhy meをプロダクトに落とし込み、投資家に対してピッチを行うのですが、卒業後も挑戦を”続けられる”人間がごく僅かだということを実感しました。志のある優秀な方でも、リスクを背負い、様々なハードシングスを乗り越えながら進み続けることは、実際には非常に困難です。そこで、起業家に同志として寄り添い、何度でも挑戦し続けられる環境を構築したいと思うようになり創業に至りました。
最終的にわたしもいち起業家として、TechHouse.Worksのサポートを得ながら、新たな事業を創るのが私の夢です。
市場調査とは?新規事業を検討する担当者が押さえるべき基礎知識

市場調査という言葉は日常的に使われますが、隣接する「マーケティングリサーチ」との違いや、新規事業の検討においてどのような位置づけにあるのかを整理しておくと、この後の手順への理解がスムーズになります。
市場調査の定義とマーケティングリサーチとの違い
市場調査とは、商品やサービスを取り巻く市場の規模・動向、顧客のニーズ、競合の状況などを、データや聞き取りを通じて把握する活動を指します。企画や意思決定の土台となる情報を、客観的な形で集めるプロセスといえます。
似た言葉に「マーケティングリサーチ」がありますが、こちらは市場調査を含む、より広い概念として使われることが一般的です。市場調査が「市場・競合・顧客の状況把握」に重点を置くのに対し、マーケティングリサーチは価格設定や広告効果の検証など、マーケティング活動全般の意思決定を支える調査を幅広く含みます。
実務上は厳密に区別せず、ほぼ同じ意味で使われる場面も多いため、資料や依頼先によって指す範囲が異なる可能性がある、という前提で言葉を扱うと混乱を避けられます。
新規事業における市場調査の必要性
新規事業の検討では、社内の思い込みや過去の成功体験だけを頼りに企画を進めてしまうと、実際の市場ニーズとのズレに気づかないまま投資を重ねてしまうリスクがあります。市場調査は、こうしたズレを早い段階で発見し、軌道修正のコストを抑えるための手段として位置づけられます。
また、新規事業の稟議や経営会議では、「なぜこの事業に取り組む必要があるのか」を裏付けるデータが求められる場面が多くあります。市場調査によって得られた市場規模の見立てや顧客の声は、社内での合意形成を進めるうえでも重要な材料になります。
市場調査の代表的な手法|定量調査と定性調査

市場調査の手法は、大きく「定量調査」と「定性調査」の2種類に分けられます。それぞれ得意とする情報の性質が異なるため、目的に応じて使い分ける、あるいは組み合わせることが重要です。
定量調査の主な手法
定量調査とは、数値やデータとして集計・分析できる情報を集める調査手法です。代表的な手法がアンケート調査で、多くの回答者から選択式の設問への回答を集め、割合や傾向を統計的に把握します。
このほか、自社サイトのアクセス解析や購買データの分析、公的機関が公開する統計データの活用も、広い意味での定量調査に含まれます。総務省統計局が整備し独立行政法人統計センターが運用するe-Stat(政府統計の総合窓口)では、国勢調査や経済センサスなど、人口動態や産業構造に関する公開統計データを調査年次ごとに確認でき、市場規模の見立てに使える二次データとして活用できます。
定量調査は「どれくらいの割合の人がそう考えているか」を把握するのに向いていますが、回答の背景にある理由や感情までは読み取りにくいという特徴もあります。
定性調査の主な手法
定性調査とは、数値化しにくい意見や感情、行動の背景にある理由を深く掘り下げる調査手法です。代表的な手法に、対象者と対話しながら深掘りするインタビュー調査、複数人を集めて議論してもらうグループインタビュー、実際の利用シーンを観察する行動観察調査があります。
定性調査は少人数を対象とすることが多いため、統計的な代表性には限界がありますが、定量調査だけでは見えてこない「なぜそう考えるのか」という本音や背景を把握できる点に強みがあります。新商品のコンセプト検証や、既存商品の改善点を探る場面でよく用いられます。
目的に応じて、まず定性調査で仮説の材料を集め、その仮説を定量調査で検証するという組み合わせ方も、実務ではよく使われるアプローチです。
市場調査のやり方|5つの基本ステップ

市場調査を実際に進める際は、目的設定から結果の活用まで、大きく5つのステップを踏むのが基本の流れです。ここでは各ステップで押さえておきたいポイントを整理します。
ステップ1〜2:目的設定と調査計画の設計
最初のステップは、調査の目的とゴールを明確にすることです。「何を明らかにしたいのか」「調査結果を何に使うのか」が曖昧なまま進めると、集めるべき情報の範囲が定まらず、手戻りが発生しやすくなります。
目的が固まったら、調査対象・ターゲット、調査手法、予算・期間を具体的に決める計画の設計に進みます。この段階で、「おそらくこうではないか」という仮説をあらかじめ立てておくと、調査項目に過不足が出にくくなります。
仮説を検証する視点で設問や調査項目を組み立てることが、精度の高い調査につながる分かれ目です。
調査計画の段階では、自社にどのようなデータがすでに蓄積されているかを把握しきれていないケースも少なくありません。TechHouse.Worksでは、新規事業に関わるデジタル化や顧客接点データの基盤づくりについても情報発信・支援を行っています。社内データの棚卸しから相談したい場合は、専門家に相談するのもおすすめです。
ステップ3〜5:実施・収集・分析・活用
計画がまとまったら、実際の調査実施とデータ収集に進みます。アンケートであれば配信・回収、インタビューであれば実施・記録といった作業がこの段階にあたります。
データが集まったら、集計・分析のステップに移ります。定量データであれば回答の割合や傾向を集計し、定性データであれば発言内容を整理してパターンや共通する意見を抽出します。単に数字を並べるだけでなく、「この結果から何が言えるのか」を言語化することが重要です。
最後のステップが、分析結果を意思決定や事業戦略に落とし込む活用のフェーズです。調査結果を報告して終わりにするのではなく、次の企画判断にどう反映させるかまで見据えて整理しておくと、調査そのものの価値が高まります。
一連のステップは一直線に進むとは限りません。分析の途中で当初の仮説とは異なる傾向が見えてきた場合は、目的設定や調査項目に立ち返って見直すこともあります。ステップを順番通りにこなすこと自体を目的にせず、都度立ち止まって検証する姿勢が実務では求められます。
市場調査を自分で(低コストで)行う方法

予算が限られているなかで、まずは自分たちの手で市場調査を進めたいと考える担当者も少なくありません。ここでは、低コストで着手できる方法と、自分で行う場合に注意したい限界について整理します。
低コストでできる調査の進め方とおすすめツール
最も手をつけやすいのは、すでに社内にある既存データやこれまでの自社顧客への聞き取りから始める方法です。新規に大がかりな調査を組む前に、社内に眠っている情報を棚卸しするだけでも、多くの手がかりが見つかることがあります。
外部への聞き取りが必要な場合は、Googleフォームなど無料で使えるアンケートフォームツールや、SNS上の反応・口コミを確認する手法が、低コストで始めやすい選択肢です。SNSでの言及や検索傾向を見ることで、顧客がどのような言葉で自社の商品・サービス領域について語っているかを把握できます。なお、各ツールの仕様や料金体系は変更される可能性があるため、利用時には最新情報をあわせて確認しておくと安心です。
調査対象を最初から広げすぎず、まずは既存顧客や特定の業種・エリアに絞って小規模に実施し、得られた傾向をもとに範囲を広げていく進め方も、限られたリソースで始める際には有効です。
個人や少人数のチームで進める場合は、調査項目を絞り込むことも重要です。一度にすべてを明らかにしようとせず、「今回はニーズの有無だけを確かめる」といった形で目的を限定すれば、設問数を抑えられ、回答者の負担も減らせます。小さく検証を重ねながら、必要に応じて調査範囲を広げていく方が、限られた人手でも回しやすい進め方です。
自分で行う場合の限界と注意点
自分たちで市場調査を進める際に注意したいのが、調査設計の経験不足による精度の低下です。設問の聞き方一つで回答が誘導されてしまったり、選択肢が実態を網羅できていなかったりすると、集めた結果自体の信頼性が損なわれてしまいます。
また、社内の人間が直接聞き取りを行うと、回答者が本音を言いにくく、実態より前向きな回答に偏りやすいという注意点もあります。可能であれば、匿名性を保った形での回答収集を検討するとよいでしょう。
集めたデータの分析についても、単純集計はできても、複数の要因を掛け合わせた分析や、統計的な有意性の判断までは専門知識を要する場面があります。自分たちで対応できる範囲と、専門的な知見が必要な範囲を、早い段階で見極めておくことが重要です。
市場調査を外注する場合の費用相場と判断基準

自分たちだけで進めることに限界を感じた場合、外部の調査会社に依頼するという選択肢もあります。ここでは、外注する場合の費用感と、自社実施との判断基準を整理します。
外注する場合の費用感と依頼から報告までの流れ
市場調査を調査会社に依頼する場合の費用は、調査を企画・設計する費用、実際の調査を実施する費用、集めたデータを集計・分析する費用、報告書を作成する費用がそれぞれ積み上がって決まる仕組みになっています。調査の手法・対象者の条件・分析の範囲によってこれらの費用は大きく変動するため、一律の相場を示すことは難しいのが実情です。
簡易なアンケート調査か、対象者の条件を絞り込んだ調査や複数手法を組み合わせた大規模な調査かによって総額は大きく変わり、実際の金額は依頼内容によって左右されます。個別見積もりが前提となるため、複数社から見積もりを取って比較することをおすすめします。
一般的な流れとしては、調査目的のヒアリング→調査設計の提案→実査(調査の実施)→集計・分析→報告書の納品、という順序で進みます。依頼から報告までの期間も、あくまで目安として、簡易な調査で数週間、大規模な調査になると数か月かかることがあります。
自社実施と外注、どちらを選ぶべきかの判断基準
自社で実施するか外注するかを判断する際は、予算・期間・調査の複雑さの3つの観点で整理するとよいでしょう。予算が限られており、まずは仮説の材料集めをしたい段階であれば、自分たちで小規模に始める方が現実的です。
一方で、社内にノウハウが乏しく、調査結果が経営判断や大きな投資の根拠になる場合は、専門知識を持つ外部に依頼した方が、結果の精度と説得力の両面でメリットがあります。まずは自分たちで小さく試し、規模や重要度が上がった段階で外注を検討する、という切り分け方が実務では取り入れやすい考え方です。
| 判断軸 | 自社実施が向くケース | 外注が向くケース |
| 予算 | 限られている | ある程度確保できる |
| 調査の複雑さ | 単純な傾向把握 | 複数手法の組み合わせが必要 |
| 社内のノウハウ | 蓄積されている | 乏しい・初めて実施する |
| 結果の重要度 | 仮説の材料集め | 大きな投資判断の根拠 |
BtoBとBtoC、業種別に見る市場調査の進め方の違い

市場調査の基本的な進め方は共通していますが、BtoBとBtoCでは、対象者へのアプローチの仕方や重視すべき情報に違いがあります。
BtoB特化の市場調査で押さえるべきポイント
BtoBの市場調査では、対象となる企業の担当者へのヒアリングが中心になります。個人向けの調査に比べて対象者の母数が少なく、無作為に対象を集めることが難しいため、既存の取引先や業界団体のネットワークを通じてヒアリング先を確保する工夫が必要です。
また、BtoBでは意思決定に複数の関係者が関わることが一般的です。実際に商品・サービスを使う現場担当者と、予算を承認する決裁者とでは、重視するポイントが異なる場合があるため、ヒアリング対象者の立場を意識して設問を設計することが重要です。
業界動向や経営課題を把握する際は、業界団体が公表するレポートや、競合企業の公開情報も有効な調査材料になります。独立行政法人中小企業基盤整備機構が運営するJ-Net21のように、中小企業・中堅企業向けに経営課題の解決や支援情報を提供しているサイトも、経営課題や支援施策に関する情報収集に役立つ参考サイトの一つとして活用できます。
BtoC・業種別で異なる進め方の違い
BtoCの市場調査では、対象となる消費者の母数が多いため、アンケート調査による定量的な把握がしやすい一方、購買行動の背景にある心理を捉えるには、インタビューや行動観察といった定性調査を組み合わせることが有効です。
業種によっても調査の重点は異なります。ハウスメーカーや不動産・建設業のように検討期間が長くなりやすい高額な商材を扱う業種では、契約に至るまでの検討プロセスや、意思決定に関わる家族・関係者の意向を丁寧に把握することが、調査設計のポイントになりやすいといえます。
自社の業種特性に合わせて、調査対象の範囲や聞き取る項目を調整する視点を持つことが大切です。
自社だけで業種特有の調査ノウハウを蓄積するのが難しいと感じる場合、外部の知見を借りるという選択肢もあります。大企業からの越境人材を中堅企業の新規事業に橋渡しするTechHouse.Worksの「Beyond Borders」というサービスも、社内に閉じない知見の活用を検討する際の選択肢の一つです。詳しく知りたい方は、相談してみるのもおすすめです。
市場調査でよくある失敗と対策|アンケート調査の診断チェックリスト

市場調査は正しい手順を踏んでも、設計や実施の細部でつまずくと、得られる結果の質が大きく下がってしまいます。ここではよくある失敗パターンと、アンケート調査を対象にした診断チェックリストを紹介します。
調査設計・実施でよくある失敗パターン
よくある失敗の一つが、設問の設計ミスによって回答が誘導されてしまうケースです。「良いと思いますか」のような一方向の聞き方は、回答者を肯定的な方向に誘導しやすく、実態を正確に反映しない結果につながります。
調査対象の選定ミスも見落とされがちな失敗です。既存の優良顧客だけを対象にした調査では、新規顧客層のニーズを捉えられず、結果に偏りが生じます。想定するターゲットと、実際に回答している対象者にズレがないかを確認する必要があります。
回収率の低さも実務でよく直面する課題です。設問数が多すぎたり、回答にかかる時間が長すぎたりすると、途中で離脱する回答者が増え、有効な回答数が確保できなくなります。
アンケート調査「ダメな例」の診断チェックリスト
自社で作成したアンケート調査票に、以下のような問題が含まれていないか、実施前にチェックしてみましょう。
- 一つの設問で複数の内容を同時に聞いている(例:「価格と品質に満足していますか」)
- 選択肢に「その他」がなく、想定外の回答を拾えない設計になっている
- 「良い」「とても良い」のように、肯定的な選択肢に回答が誘導されやすい表現になっている
- 専門用語や社内用語がそのまま使われており、回答者が意味を理解できない可能性がある
- 設問数が多く、回答にかかる時間の目安が示されていない
複数の項目に該当する場合は、実施前に設問の見直しを行うことをおすすめします。小規模でもよいので、本配信の前に数人にテスト回答してもらい、意図通りに伝わるかを確認するプレテストも有効な対策です。
市場調査結果を新規事業の意思決定に活かす方法

市場調査は、実施して終わりではなく、得られた結果を社内で共有し、意思決定に反映させて初めて価値を発揮します。
調査結果を社内で共有・活用するための実務ポイント
調査結果を報告書としてまとめる際は、数値やグラフを羅列するだけでなく、「この結果から何が言えるのか」という解釈と、「次に何をすべきか」という提案をセットで示すことが重要です。データだけを提示しても、関係部署や経営層が次の行動に結びつけにくくなってしまいます。
関係部署へ共有する際は、部署ごとに関心を持つポイントが異なることも意識しておきたい点です。営業部門は競合との比較情報を、開発部門は顧客の具体的な不満・要望を重視する傾向があるため、共有する情報の切り口を相手に合わせて調整すると、社内での活用が進みやすくなります。
経営層への報告では、調査にかけたコストと期待できる効果の見立てをセットで示すと、投資判断の材料として受け止められやすくなります。数値の裏付けが弱い部分については、断定を避けて「〜の可能性がある」という形で幅を持たせて伝えることも、報告の信頼性を保つうえで重要です。
調査結果から次の一手につなげる考え方
調査結果を意思決定に反映させる際は、市場規模や成長性の見立てに加えて、自社の強み・リソースとの適合性も併せて検討することが欠かせません。市場に機会があっても、自社が優位性を発揮できなければ、事業として成立しにくいためです。
調査結果をもとに次の一手を検討する段階では、実用最小限の製品で市場の反応を確かめるMVP(Minimum Viable Product)のような小規模な検証を挟みながら、仮説の精度を高めていくアプローチも有効です。調査だけで確信を得ようとせず、小さく試しながら軌道修正していく姿勢が、新規事業の検討では重要になります。
市場調査に関するよくある質問(FAQ)
Q1. アンケート調査でダメな例はありますか?
一つの設問で複数の内容を同時に聞いてしまう、肯定的な回答に誘導される表現を使ってしまう、といった例が代表的です。本記事の診断チェックリストを参考に、実施前に設問を見直すことをおすすめします。
Q2. 市場調査でチェックすべき項目は何ですか?
市場規模・成長性、競合の状況、顧客のニーズ・課題、価格帯や購買行動の傾向が基本的なチェック項目です。加えて、調査の目的に応じて、自社の強みが活かせる領域かどうかも確認しておくと、調査結果を意思決定に活かしやすくなります。
Q3. 市場調査はどこまで調べればよいですか?
調査の目的によって必要な深さは異なりますが、最低限「市場に十分なニーズがあるか」「競合に対して自社が優位性を出せるか」の2点に答えられる情報は集めておく必要があります。あらかじめ目的を明確にしておくことで、調べるべき範囲の判断もしやすくなります。
範囲を広げすぎると、時間と予算だけがかかって結論が出ないまま終わってしまうこともあります。まずは意思決定に直結する項目に絞り、必要が生じた段階で追加調査を検討する進め方が現実的です。
Q4. 市場調査にかかる費用はどれくらいですか?
自分たちで実施する場合は、無料ツールを活用すれば費用をほとんどかけずに進めることも可能です。外部の調査会社に依頼する場合は、調査の企画設計・実査・集計分析・報告書作成それぞれにかかる費用が、調査の手法や対象者の条件、分析の範囲によって積み上がるため、一律の相場を示すことは難しく、個別見積もりが前提となります。
Q5. 個人や少人数のチームでも市場調査はできますか?
可能です。社内の既存データの棚卸しや、無料のアンケートツール、SNS上の反応の確認など、低コストで始められる方法があります。ただし、調査設計の経験不足による精度の低下には注意が必要で、重要な意思決定に使う場合は、専門知識を持つ第三者の視点を加えることも検討に値します。
まとめ
市場調査は、目的設定→計画の設計→実施→分析→活用という5つのステップを踏んで進めるのが基本です。定量調査と定性調査それぞれの特徴を理解し、目的に応じて使い分ける、あるいは組み合わせることが、精度の高い調査につながります。
まずは自分たちの手で低コストに始め、社内のノウハウや調査の重要度に応じて、外部への外注を検討するという段階的な進め方が、多くの現場で取り入れやすいアプローチです。BtoBかBtoCか、業種の特性によっても進め方は変わるため、自社の状況に合わせた調査設計を心がけましょう。
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