経営戦略と事業戦略の違いとは?理想と現実を両輪で進める経営構造を解説
2026.5.11
お知らせ

経営をしていると、
「もっとビジョンを語るべきだ」
「もっと数字を出すべきだ」
と言われることがあります。
どちらも間違いではありません。
しかし実際の経営では、どちらか一方だけでは前に進めない場面が多くあります。
ビジョンだけでは組織は継続せず、数字だけでは挑戦が続かない。
理想だけでも、現実だけでも、経営は片手落ちになります。
本記事では、
「キラキラ(理想)」と「バタ足(現実)」という2つの視点から、経営戦略と事業戦略の違いと関係性を整理します。
経営に必要なのは「理想」と「現実」の両輪
経営には、大きく2つの力が必要です。
・未来を描く力
・現実を積み上げる力
私はこれを、
・キラキラ(ビジョン)
・バタ足(利益・実行)
と捉えています。
キラキラとは、「なぜこの事業をやるのか」という理想です。
一方で、バタ足とは、利益を出し続けるための地道な実行です。
どちらか一方では、事業は長く続きません。
キラキラとは?ビジョンを掲げて登る力
キラキラとは、ビジョンを掲げる力です。
・どんな未来を実現したいのか
・なぜこの事業をやるのか
・社会にどんな価値を残したいのか
こうした想いが、挑戦の原点になります。
特に創業初期では、数字よりもビジョンが人を動かします。
まだ実績も組織もない段階で、仲間を集め、挑戦を始めるためには、「どこへ向かうのか」
を示す必要があります。
つまり、キラキラとは、経営における「登る方向」を決める力です。

ただし、方向だけでは前進できません。
そこで必要になるのが、バタ足です。
バタ足とは?利益を積み上げる実行力
バタ足とは、現実を動かす力です。
・資金繰り
・採用
・顧客対応
・営業
・改善
・オペレーション構築
こうした地道な積み上げが、経営の土台になります。
どれだけ大きなビジョンを掲げても、利益が出なければ事業は継続できません。
私は、
キラキラが「登る方向」だとすれば、
バタ足は「登り続ける足」だと思っています。
つまり、理想を現実に変換するための推進力が、バタ足です。

経営戦略とは?理想を実現するロードマップ
経営戦略とは、キラキラを現実にするための設計図です。
具体的には、
・どの市場で戦うのか
・どの顧客に価値を届けるのか
・どんな優位性を持つのか
を決めることです。
つまり、経営戦略とは「どの山に登るか」を決める行為です。
ビジョンを掲げるだけでは、理想は実現しません。
その理想に向かって、どのルートで進むかを設計する必要があります。
これが、経営戦略の役割です。

事業戦略とは?現場を動かすストーリー
一方で、事業戦略は、実際に前へ進むための具体設計です。
・どんなビジネスモデルで利益を作るのか
・どんな順番でサービスを展開するのか
・現場で何を改善し続けるのか
を整理します。
経営戦略が「山を決めること」だとすれば、事業戦略は「どう歩き続けるか」を整えるものです。
つまり、事業戦略は、現場のバタ足を回し続けるためのストーリーです。
ここが弱いと、ビジョンはあっても現場が動かず、理想だけが空中に浮いた状態になります。
経営戦略と事業戦略の違い
両者の違いを整理すると、次のようになります。
経営戦略
・方向を決める
・市場を選ぶ
・競争優位を設計する
・理想を実現する地図を描く
事業戦略
・利益構造を作る
・現場を動かす
・改善を回し続ける
・実行を継続可能にする
重要なのは、この2つは分離できないという点です。
経営戦略だけでは現実が動かず、
事業戦略だけでは方向を失います。
よくある失敗3選
1. ビジョンだけを語ってしまう
理想ばかり語り、利益構造が弱い状態です。
組織は一時的に盛り上がっても、継続できません。
2. 数字だけを追ってしまう
短期利益だけを追い続けると、組織の熱量や挑戦意欲が失われます。
3. 経営戦略と事業戦略が分離している
経営陣と現場が別方向を向いている状態です。
この状態では、改善しても前進感が生まれません。
理想と現実をつなぐ「両輪思考」
経営とは、未来を描きながら、現在の課題を解き続ける行為です。
だからこそ必要なのは、
・キラキラ(理想)
・バタ足(現実)
を同時に回すことです。
私は、
・経営戦略=キラキラのロードマップ
・事業戦略=バタ足のストーリー
だと考えています。
理想だけでは継続できない。
現実だけでは挑戦が枯れていく。
両輪を同時に回すことで、理想と現実のギャップを埋める推進力が生まれます。
まとめ
経営戦略と事業戦略は、どちらか片方だけでは機能しません。
・ビジョンを描く力
・利益を積み上げる力
この両方が必要です。
キラキラだけでは進めず、
バタ足だけでは続かない。
理想と現実を行き来しながら、両輪で進み続けること。
それが、経営において最も重要な構造です。
この記事が、経営戦略と事業戦略の違いを整理し、自分自身の経営を見直すきっかけになれば幸いです。